ヘッドスパはいくつかの技術に分かれています。
大きくは、毛髪や頭皮といった外面を健康な状態に導いて保つ技術と、内面の身体的・精神的な疲れを癒し、ストレスを解消する技術です。
ヘッドスパで重要な3つの工程
洗浄
損傷の少ない毛髪と次に生えてくる新生毛をダメージから守ります。
そのために毛髪の強さのもととなる有用物をなるべく除去せずにシャンプーを行います。
ダメージ毛の対応は、美しく見せる事はもちろん、ダメージの進行を遅らせる修復ケアを施します。
頭部マッサージ
血液やリンパの循環を活性化させ、老廃物、疲労物質の排出を促進します。
これより育毛や発毛効果をもたらします。
頭部マッサージの総合作用によって、全身への美容効果や健康増進も期待できます。
また、自律神経のバランスを整え、内分泌系や免疫系のバランスを改善します。
頭皮ケア
頭皮の状態を良好に保ちます。
頭皮を乾燥から守り、バリア機能を整え、外部刺激などからの保護力を高めます。
汚れを落としつつ、有用物を取り過ぎない洗浄
3つのシャンプー
様々あるシャンプーですが、洗浄成分の性質と配合量を考慮し、次の3つの基準にしたシャンプーを推進しています。
Ⅰ洗浄成分がやや控えめのシャンプー
- 酸化した皮脂等の汚れを落とす
- スピーディーに汚れを落とす
- 泡立ちが良い
- 毛髪への浸透性が高い
もっとも一般的なシャンプーに近く、汚れがスピーディーに落ち、泡立ちが良いので扱いやすい。
注意点は他の2つよりも洗浄成分が多めに配合されており、毛髪への浸透性が高いのでストレスをかけるという点です。
Ⅱ洗浄成分が控えめ・天然由来成分の洗浄成分を配合したシャンプー
海藻など天然の洗浄成分を配合する事で、洗浄成分の比率を抑えたタイプ。
性質はⅠに近いが、よりマイルド。
Ⅲ天然由来成分の洗浄成分が主体のシャンプー
- 洗浄機能のほとんどが海藻などの天然成分
- 頭皮や毛髪が持つ有用物を残す
- 毛髪内部への浸透性が低い
- 低刺激
- すすぎがしやすい
- 自然環境に優しい
- 髪にボリュームがでる
汚れ落ちは海藻のヌメリ成分で絡めとるので多少時間がかかるが、潤滑性がありマッサージに適している。
ほとんどの汚れはお湯で落ちる
場合によっては有用物を除去しすぎない事を優先し、ぬるめのシャワーで洗い流すだけでいいこともあります。
ほとんどの汚れは温水で除去されるためです。
温水で落としきれない皮脂由来の汚れや調理時の油煙・頭髪用化粧品・整髪料の汚れを除去するために用いるのがシャンプーです。
お湯で落ちる汚れの種類
汚れの種類 | お湯水洗で落ちる割合 | |
体の内側からの汚れ | 皮脂 | × |
汗 | ◎ | |
フケ | 〇 | |
体の外側からの汚れ | 頭髪用化粧品 ・整髪料 | × |
煙草の煙 | 〇 | |
排気ガス | 〇 | |
塵、埃 | ◎ |
頭皮のコンディションに応じたシャンプーの使い分け
頭皮のコンディションは、皮脂分泌と潤いによって大まかに
- ノーマル肌
- オイリー肌
- ドライ肌
ノーマル肌
水分と油分のバランスが取れている状態なのでどれを用いても良いでしょう!
髪の毛の長さやスタイリング剤の有無などでⅠ、Ⅱ、Ⅲを選ぶのが良いです!
オイリー肌
皮脂量が多く、酸化された皮脂などにより頭皮トラブルが発生しそうな場合は、Ⅰが適しています。
ただし、皮脂は取り過ぎるとさらに分泌されやすくなります。
皮脂をしっかり除去するさいにはⅠを用いて、日常的にはⅡや、Ⅲなどで適度に皮脂が残った状態を保つのが良いでしょう。
すでに皮脂過剰分泌による頭皮トラブルが発生している場合は、
皮膚のバリア機能が低下しているので、マイルドなⅢを用い、時間をかけて丁寧に酸化した皮脂や刺激物質を除去しましょう!
ドライ肌
頭皮や毛髪を保護している皮脂が少ないドライ肌には、浸透性の低いⅢが適しています。
洗髪後、適度に皮脂と潤いが残っている状態になるように配慮します。
汚れに応じたシャンプーの使い分け
汚れは、生活スタイル、生活環境や季節によって左右されます。
汚れの有無に適応させてシャンプーを選ぶ。
汚れが多い
整髪料をたっぷりつけてスタイリングしていたり、
頭皮・毛髪ケアで育毛剤、トリートメントを使用していたりする場合
運動後などは汗や皮脂を多く分泌しています。
タバコのニオイや、飲食店での油などのニオイも汚れです。
夏期のような高温多湿の時期は皮脂と汗が多く、風が強い日、
ホコリっぽい日などは通常より汚れが付着していることが多いです。
排気ガスが多い環境も注意が必要です。
汚れが少ない
整髪料など何もつけない素髪や、美容室まで自宅から直行されたり、
車でこられたり、ほとんど外気に触れない場合は汚れが少ない状態です。
冬期のように低温乾燥の季節は汚れが少ないです。
目的に応じたシャンプーの使い分け
コンディションに応じるだけでなく、これからどうなりたいかでもシャンプーを使い分けます。
ストレスをかけない
毛髪・頭皮にとってストレス要素が多い洗浄。洗浄剤を適応させてストレスを減らします。
ストレスは蓄積するとダメージになります。
洗浄によるダメージの多くは有用物を取り過ぎるというストレスに起因します。
そのほか、浸透性の高い洗浄剤を状況に構わず用い、都度、髪や頭皮の芯まで浸透させることもストレスになります。
泡立ちの良い洗浄剤も注意が必要です。
泡立ちの良さに慣れていると扱いやすいですが、
泡立ちを良くする成分は刺激が強い(硫酸系シャンプー)物が多く、
ストレスをかけがちだという事を考慮しておきたいところです。
洗浄が強いのはストレス要素が多い事がわかりますが、
反面、汚れの付着もストレスであり、洗浄の本来の目的である汚れの除去自体はストレス解消になっています。
そもそもストレスは目的超過してしまっているか、目的に達していない状態とも言えます。
有用物の取り過ぎはもちろん、必要以上の泡立ちは目的を超過しており、
汚れを落とし切れていない状態は目的に足していない状態です。
シャンプーの選択がカギになります!
シャンプー選びを間違えると綺麗な毛髪や頭皮にはならない
シャンプー選びが実は難しいということです。
今自分の頭皮はどういう状態なのか?
毛髪はどういう状態なのか?
ヘッドスパは頭皮改善・髪質改善の第一歩になります!
シャンプーを選ばないといけないという事です。
これからどうしていくかは自分次第です!!
より良いコンディションを手に入れましょう☆