ヘアカラーとはなに?
と聞かれると、髪の毛を染める物!
しかし、どういう原理で染まっているのか?意外と知られていない・・・
まぁ美容師は知っとかないといけない事だけど、お客様は知る必要もない事。
でも気になる方も実は多い!少し知るだけでもちょっと嬉しくなる!
知って何かが変わるかは・・・
正直???です(笑)
知りたい方だけ先にお進みください!!
ヘアカラーリング概論
ヘアカラーの始まりは古代エジプトまでさかのぼります。
古代では、毛髪の色を変えるというのは、美の為というよりも宗教または魔法行為の一部でもあった。
伝説によると、回教の開祖マホメットはヘンナ(ヘナ)で自分の顎鬚を染めていたといわれています。
歴史上、最も金髪を欲してたのは古代ローマの貴婦人達であろう。
ローマ帝国建設途上において北欧の捕虜達の金髪を見て羨ましく思い、
彼女達は黒い毛をブロンドに変えようと涙ぐましい努力をしたことが書物に残されています。
現在でも白髪染めに欠かすことが出来ない主力染料であるパラフェニレンジアミンが発見されたのは1863年で、
これがヘアカラーとして応用されたのは1883年といわれている。
日本では1905年に初めて白髪染めが発売され、それ以来染毛料といえば白髪染めを意味してきた。
日本人の場合は暗褐色の毛髪が原因し、求められる点も白髪染めに限られていたが、
現在においてのヘアカラーは老若男女を問わず、
ファッションの領域を超えて一種の生活習慣の一部として定着しているといえます。
ヘアカラーは永久染毛料と半永久染毛料、
一時染毛料と脱色剤などに分類され、数多くの種類が出現し多様化する要望に応えられるようになっています。
それぞれのお客様にふさわしいヘアカラーを提供できるようにヘアカラー技術の向上とともに染毛剤の性質、
毛髪の知識、色彩原理、カラーコーディネイト、カウンセリングなどの総合が求められます。
ヘアカラー剤の種類は一体いくつある?種類と特徴
実はこんなに細かくあるんですよ!!
化粧品
一時染毛料
顔料
ヘアマスカラやヘアファンデーション!
汗やお風呂で簡単に取れるので、カラーに行きたいけどいけない時などに顔周りだけ白髪隠しとして使ったりします!
- 手軽に使用できる
- 表面付着
- 1回のシャンプーでとれる
- かぶれ、毛髪のいたみはほとんどない
- 汗などには比較的強い
半永久染毛料
酸性染料・HC染料・塩基性染料
マニキュアなど髪の表面コーティングをするもの。
鮮やかな色や、手触りも良くなります。
しかし、色持ちはあまりよくなく、明るさも明るくはできない。
- 色が鮮やか
- ツヤ感が良い
- HC染料はヘアカラーの直接染料と同じタイプ
- 塩基性染料は+イオンを持つ
- 色持ちはよくない約2週間~4週間
- 髪を明るくすることはできない
- 安全性は高い
- 根元からは染めることができない
医薬部外品
永久染毛料
酸化染料(2剤式)
一般的な「ヘアカラー」とは、この酸化染毛剤のことを示すことが多いです。
”おしゃれ染め”とか”白髪染め”と呼ばれるものも基本的にこのタイプです。
1剤に酸化染料とアルカリ剤 2剤に過酸化水素が含まれており、使用する直前に混ぜることで効果を発揮します。
アルカリ剤と過酸化水素により髪のキューティクルを開き髪のメラニン色素を脱色し、
酸化染料を髪内部にまで浸透させることで髪を染めるという仕組みになっています。
つまり、髪の毛を”脱色する作用”と”染色する作用”の両方も併せ持っており、色の種類も豊富なため、
他のカラー剤よりも髪の色を変えやすく、現在のヘアカラーの主流となっています。
発色がきれいで色もちがよく、白髪も染めることができたり、期間も2~3ヶ月と色持ちがよいのが特徴です。
そんな便利な酸化染毛剤ですが、髪の毛を明るくする作用があるために、髪の毛にダメージが出やすいことと、
酸化染料の中にジアミン(パラフェニレンジアミン)と呼ばれる髪に黒やブラウンを作る元になる色素が、
かぶれやアレルギーの原因になる可能性があるので注意が必要です。
- 現在のヘアカラーの主流
- 明るくも暗くもでき、色味も豊富
- ジアミン染料が入っておりアレルギーの可能性がある
- 1回の使用でしっかり染まり、シャンプーしても落ちにくい
- 染めた後、毛髪の手入れが十分でない場合、毛髪をいためるおそれがある
脱色剤・脱洗剤
「ブリーチ」の名の通り、髪の毛を脱色する作用があります。
「ライトナー」とは一度ヘアカラー剤で染めた髪を脱染(染料を取り除く)や、一定の明るさまでになるように調節したものです。
アルカリ剤と過酸化水素が反応し、髪の内部のメラニン色素を分解・脱色して髪色を明るくします。
酸化染料などの染料は含まれてませんのでジアミンアレルギーの心配はありません。(ブリーチ反応による頭皮への刺激はあります)
髪の毛の色を一度に早く明るくするには最適ですが、髪へのダメージは大きいので注意が必要です。
美容室としてはブリーチは縮毛矯正と並ぶダメージの起こりやすいメニューになります。
- 色は無いが髪の毛を明るくすることが出来る
- 酸化染料によって、黒く(濃く)染められた毛髪の色を完全に脱染することは困難である
- パワーが強いので、髪は傷みやすい(手入れが十分でない場合、毛髪がアルカリに傾くため)
- 頭皮につくとシミやすい
- 酸化染料が配合されていないため、かぶれを起こすことは、ほとんどないが、刺激による炎症を起こす恐れがある
染毛のメカニズム
酸化染毛剤
アルカリ性タイプカラー
酸性・中性タイプカラー
酸性染毛料
ヘアマニキュア
ヘアブリーチ
カラーの特徴を知る事で自分に合うヘアカラーを選ぶ
一概にヘアカラーと言っても、医薬部外品・化粧品とこんなにたくさんのカラー剤の種類があります。
一般の方が望む髪色や安全性について的確なものを自分で選ぶのはとても困難です。
ホームカラーは安くてお手軽かも知れませんが、
失敗して思った色にならなかったり、髪の毛が傷んだり、肌がかぶれたりなどのトラブルが起こってしまうと、
後で、何倍ものお金と時間がかかってしまいます。
使用するヘアカラーは、なりたい色や頭皮の状態などを確認した上で信頼できる美容師さんと、
一緒に相談して決めるほうが良いと思います!!
ヘアカラーリングを行う上で気を付けなければいけないことがあります。
意外と知っているようで知らないヘアカラー。
薬剤という事を忘れている方も多いです。
注意事項を守る事で快適なヘアカラーもできると思います!
染毛剤の取り扱い
メーカーの指示に従い慎重に行う。使用上の注意事項をよく読む
酸化染毛剤を使用する時は、必ずパッチテストを行う
パッチテストは染毛の48時間前に行い、塗布30分後と、48時間後にチェックする。染毛のたびごとに毎回行う。
下記の項目に当てはまる場合は、酸化染毛剤でのヘアカラーは行わない方が良い!
- 今までに染毛剤でかぶれたことがある。
- 染毛中または直後に発疹、発赤、かゆみがでたり、気分が悪くなったりしたことがある。
- パッチテストの結果、異常が生じた
- 頭、顔、首筋なはれもの、傷、皮膚病がある
- 生理時、妊娠中または妊娠の可能性がある
- 産後、病中、病後の回復期にある場合や、そのほか身体に異常がある場合
- 特異体質、腎臓病、血液疾患の既往症がある微熱、
倦怠期、動悸、息切れなどの症状があり、体調がすぐれないとき
- 眉毛、まつ毛には行ってはいけない。薬液が目に入る恐れがあり、危険である。
- 毛髪以外は染めない。皮膚のかぶれなどを起こすおそれがある。
- 染毛剤が顔面、生え際、首などに付着しないように注意し、もし付着した時は直ちに洗い流す。
目に入ったときは、すぐに水またはぬるま湯でよく洗い流し、ただちに眼科専門医の診療を受ける
- 染毛剤の調合は、使用直前に正確に行い、使用後、残った液は捨てる
- ヘアカラーを行った毛髪は、通常の毛髪に比べて乾燥しているので、アフターケアが必要
- 染毛剤は直射日光の当たらない冷暗所に密栓して保管し、化学変化などが起こらないようにする
パッチテスト(皮膚貼布試験)
染毛剤として広く用いられているのは、パラフェニレンジアミンや、パラトルエンジアミンなどのジアミン系の酸化染料を主体とした酸化染毛剤である。
これらの酸化染毛剤は、人によってかぶれなどの皮膚炎を起こすことがある。
皮膚炎には、一時刺激性の接触皮膚炎とアレルギー性の接触皮膚炎があるが、
ヘアカラーの場合は、アレルギー性の皮膚炎をしばし引き起こす。
症状
頭皮や頸部など、施術直後、染毛剤が付着したところに赤いブツブツができ、かゆみをともなう程度の比較的軽いものから、
顔全体が赤くなり、特にまぶたが腫れ上がるもの、胸や腹部にまで発疹や水泡が広がるものまである。
また、初回にヘアカラーを行ったときにはかぶれなくても、
繰り返し行ううちに突然かぶれてしまったという例が多くみられるが、これはアレルギーの一つの特徴です。
アレルギー
アレルギーとは、抗原と抗体の反応であるが、染毛剤の場合は、パラフェニレンジアミンなどの成分が抗原に相当し、これが皮膚中に抗体を作る。
その後、ヘアカラーを行うと、皮膚中の抗体と染毛剤の抗原とが反応し、炎症が起こる。
抗体は、長い間かかって体内に生じる事も多いので、そのたびにパッチテストを行い、皮膚障害を防ぐように努めなければならない。
ヘアカラーでかぶれないようにするには、できるだけ染毛剤が皮膚につかないように細心の注意をはらって施術することが大切です。
パッチテストの仕方
準備するもの
- 実際に染めようとしている染毛剤の1剤と2剤
- 綿棒
- 脱脂綿
- 1剤と2剤を調合する容器
STEP1
1剤と2剤を指定された割合で取り出す(製品によって混合の割合が異なるので注意する)
STEP2
取り出した1剤と2剤を、混ぜ合わせてテスト液を作る
STEP3
テスト液を綿棒にとり、腕の内側に10円硬貨大に薄く塗って自然乾燥させる。
※テスト液が乾くまで衣服につかないように注意する。
30分ぐらい放置しても乾かない場合は液のつけ過ぎ。
余分な液を脱脂綿やティッシュで擦らないように軽くふき取る
STEP4
そのまま触れずに48時間放置する(時間は必ず守る事)
テスト部位の観察はテスト液塗布後30分くらいと48時間の2回は必ず行う。
その時、塗布部に発疹、発赤、かゆみ、水泡、刺激など皮膚の異常があった場合には、手などで擦らずに、すぐに洗い落とし染毛はしない
(48時間以前であっても、同じような異常があった場合は同様)
STEP5
48時間以内に異常がない事を確認したうえで施術をする
ヘアカラーに入っているジアミンは怖い
アレルギー反応を引き起こす原因であるとして劇薬に指定されています!
なのでヨーロッパでは、『ジアミン』のヘアカラー剤としての使用が禁止されている国もあります。(元がブロンドや金髪のために黒く染める必要性も少ない)
このジアミンはアレルギー反応を引き起こす原因になるだけでなく、酸化剤と混ぜた時にできる中間物質にも有害性があることが知られています。
しかし、このジアミンがなぜなくならないのか?
それは、
ヘアカラーにおけるベースの色となる、「ブラウン」や「ブラック」などの濃い色を少ない色素で出すことができ、
いくつか混ぜ合わせることでさまざまな色を簡単に作れるなどの理由から、
現在のヘアカラーにおいて無くてはならない存在です。
とくに日本人含むアジアの人にとっては黒く染めることは大切になるので(白髪染め、黒染めなど)、
今のところ『ジアミン』は欠かせない成分なのです。
このような問題を避けるために、髪の毛を染める場合にはかならず事前にパッチテストを行ないましょう。
アレルギー反応はいつどんなタイミングで起こるのかはわかりません。
今までなんともなかった方でも突然発症してしまうものです。
花粉症などと同じです!
ジアミンの含まれるヘアカラーをするということはそういうリスクもあると知っておいて下さいね。
根元にヘアカラーをつけない技術、ゼロテク。
ハイライトやローライト。
地肌にべったりつけるのだけがカラーではないです!!
一度カラーをする前に信頼のおける美容師さんに相談してみてください!
もちろんleaLEAでもカウンセリングなどでしっかりお悩みや不安を聞かせて頂いて、
根元に付けない技術やジアミンの少ないカラー剤など用意しています!
わからないときはご相談ください!!